iDeCoを利用する際の金融機関には、銀行や証券会社など様々な所があります。
今回は、①手数料、②運用商品という観点から、iDeCoを利用する際の金融機関を決定します。
金融機関のiDeCo手数料
前回も述べたように、iDeCoの手数料には以下のようなものがあります。
金融機関によって②と⑤の手数料が異なってきますが、「iDeCoナビ」というサイトで、全ての金融機関の手数料を比較することができます。
それによると、⑤の手数料が無料となる金融機関は以下の3つです。
②はスルガ銀行と楽天証券は無料ですが、SBI証券は1,080円掛かります。
- スルガ銀行(資産50万円以上)
- SBI証券(資産50万円以上)
- 楽天証券(資産10万円以上)
なお、手数料が無料の金融機関にこだわる必要はないのではないかとの疑問があるかもしれません。
しかし、例えば月々500円の手数料の差がある場合は、30年運用した場合には、以下のように18万円の違いが出てきますので、手数料はなるべく低く抑えることに越したことはないと思います。
月500円×12か月×30年=180,000円
運用商品の比較
このうち、外国株式の一覧表は以下のとおりです。
ここで、シーゲル教授の推奨するポートフォリオを思い出してみます。
iDeCoの運用商品では、高配当戦略やセクター戦略等を取ることができませんが、できるだけこのポートフォリオに近づけることを考えてみます。
ポートフォリオでは、米国株と非米国株の割合は、80%と20%になっています。
そして、米国株のうち大部分をVTIという米国株のほぼ100%の株式をカバーする指数に連動する商品を勧めています。
これに一番近い商品を探してみると、SBI証券の「iFree NYダウ・インデックス」がこれに該当します。
この商品はNYダウ平均株価と連動する商品となっており、シーゲル教授の研究では、NYダウ平均株価は、1957年から2003年までの間に年平均12%の上昇という十分な投資成績を上げています。
あとはシーゲル教授のポートフォリオにある①非米国株部分、②高配当戦略などの部分と、③教授が「ポートフォリオを分散させるためにNYダウ平均株価に連動する商品よりも小型、中型の銘柄も含むVTIの方がより良い」と述べていることへの対応です。
これらの対応としては、(最近何かと世間を騒がせている)「DCニッセイ外国株式インデックス」を購入することでで良いのではないかと考えています。
この商品は、約60%を米国株で、約40%を米国以外の先進国株(日本除く)で構成されています。
まず、約40%の非米国株部分があることで、①を満たします。
また、約60%の米国株部分には、小型、中型銘柄も含まれていることから、③を満たします。
最後に②については…iDeCoには該当商品がないので、我慢します笑
これら「iFree NYダウ・インデックス」と「DCニッセイ外国株式インデックス」を50%ずつ購入すれば、米国株80%(iFree分50%、ニッセイ分30%)、非米国株20%(ニッセイ分20%)のポートフォリオを作成できます。
利用する金融機関&運用商品決定!と思ったけど…
※平成29年6月28日更新
私が楽天証券で口座を開設したのち、平成29年5月19日から、SBI証券が無条件で口座管理手数料を0円に変更しました。そのため、平成29年5月19日以降に私がiDeCoを開始する場合は、上で検討しているように、SBI証券で「iFree NYダウ・インデックス」と「DCニッセイ外国株式インデックス」を50%ずつ購入して運用すると思います。
SBI証券を利用し、これらの商品を積み立てて行こうと思ったのですが、私は来年からしかiDeCoに加入できず、毎月の掛金の限度額も12,000円となっています。
限度額を積み立てていった場合、3年目終了時点で資産額は
12,000円×12か月×3年=432,000円
となります。
SBI証券で口座管理手数料が無料になるのは資産が50万円以上の条件があるため、これでは条件を満たさず、4年目の途中からしか口座管理手数料が無料になりません。
12,000円×12か月×3年=432,000円
となります。
SBI証券で口座管理手数料が無料になるのは資産が50万円以上の条件があるため、これでは条件を満たさず、4年目の途中からしか口座管理手数料が無料になりません。
これに対し、楽天証券は、資産が10万円以上から口座管理手数料が無料になり、しかも2016年12月現在、2017年12月まで口座管理手数料が無料になるキャンペーンを行っています。
私の拠出できる限度額を1年拠出すれば資産額が144,000円となり、10万円を超えるため、楽天証券を利用した場合は、口座管理手数料が一切かからないことになります。
SBI証券を利用した場合と楽天証券を利用した場合を比較すると、以下の表のように、SBI証券は楽天証券よりも4年間で合計13,248円、手数料を余分に支払うことになってしまいます。
どのように対応するか
※平成29年6月28日更新
私が楽天証券で口座を開設したのち、平成29年5月19日から、SBI証券が無条件で口座管理手数料を0円に変更しました。そのため、平成29年5月19日以降に私がiDeCoを開始する場合は、上で検討しているように、SBI証券で「iFree NYダウ・インデックス」と「DCニッセイ外国株式インデックス」を50%ずつ購入して運用すると思います。
楽天証券では、SBI証券のようにNYダウ平均株価と連動する「iFree NYダウ・インデックス」のような商品はありませんが、「DCニッセイ外国株式インデックス」と同様に米国株と先進国株から構成される「たわらノーロード 先進国株式」という商品があります。
そこで、シーゲルの推奨するポートフォリオからは多少外れますが、この商品を資産が50万円になるまで楽天証券で積み立てて、その後SBI証券に移換しようと思います。
この場合、SBI証券でのiDeCo開始時の手数料と移換手数料が合計5,400円掛かることになりますが、4年分の口座管理手数料よりは7,848円(=13,248円-5400円)安く、ある程度負担を減らすことができます。
なお、移換時には、改めてSBI証券と楽天証券の商品ラインアップ等を検討して、どちらがシーゲル教授のポートフォリオに近づけられるか勘案して、移換するかどうか決定します。
今日のまとめ
※平成29年6月28日更新
私が楽天証券で口座を開設したのち、平成29年5月19日から、SBI証券が無条件で口座管理手数料を0円に変更しました。そのため、平成29年5月19日以降に私がiDeCoを開始する場合は、上で検討しているように、SBI証券で「iFree NYダウ・インデックス」と「DCニッセイ外国株式インデックス」を50%ずつ購入して運用すると思います。
- 金融機関は楽天証券、運用商品は「たわらノーロード 先進国株式」を積み立てる。
- 資産額が50万円に到達したら、SBI証券と楽天証券の商品ラインアップ等を検討して、シーゲル教授のポートフォリオに近づけられる金融機関に移換する。
次回は、これまでのiDeCoに関する検討のまとめをしたいと思います。