私は特定口座でホーム・デポの株式を保有していますが、去る2月20日、ホーム・デポは、1株当たりの年間配当を、3.56ドルから4.12ドルに15%増配することを発表しました。
2月22日時点のホーム・デポの株価は1株183ドル程度なので、今回の増配で、配当利回りは2.3%程度になっています。
今回は、ホーム・デポやアメリカ株の増配率とサラリーマンの平均昇給率とを比較し、資産運用の重要性について考えてみました。
連続増配とアメリカ企業
ホーム・デポを含むアメリカ企業は、株主への利益の還元が徹底されており、毎年増配を行う企業が多く存在します。
以下は、2017年時点で55年以上連続して増配している企業のリストです。
これらの中には聞き慣れた企業も多く、生活必需品で知られるP&Gは61年間連続、ポストイットなどで知られる3Mは60年連続、コカ・コーラは55年間連続で増配を行っています。
ちなみに、ホーム・デポについては、今回の増配で9年連続の増配となっており、9年間の平均増配率は18.4%に達しています。
アメリカ株の増配率とサラリーマンの平均昇給率
アメリカ株全体の増配率については、直近の10年間では、平均8%程度となっています。(VTI参考)
パッと見た感じだと、この増配率は少ないように思えます。
しかし、サラリーマンの給与の平均昇給率が2%程度と言われていることと比較すると、4倍もの違いがあることが分かります。
「72の法則」での試算
ちなみに、以下の「72の法則」を使うと、元金が2倍になる年数を簡単に試算することができます。
72の法則(72のほうそく)とは、資産運用において元本が2倍になるような年利と年数とが簡易に求められる法則である。例えば、サラリーマンの給与については、72÷2%=36年で2倍になることが分かります。20歳で入社して、56歳にようやく給与が2倍になる計算です…
式は以下の通り。 年利(単位:%)× 年数(単位:年) = 72
(Wikipediaより引用)
一方、アメリカ株全体の平均増配率で試算してみると、72÷8%=9年で配当金が2倍になります。
なお、ホーム・デポに至っては、72÷18%=4年で配当金が2倍になることになります。
このような試算をしてみると、資産を増やすには、労働で給与を上げるよりも、コツコツ投資して資産運用を行った方がよいことが分かるかと思います。
このことは、ピケティ教授も「r>g」という公式で示しています。
※rは資本収益率(株などの投資リターン)、gは経済成長率(労働収入)を指します。
今日のまとめ
- ホーム・デポが15%の増配を行った。
- アメリカ株の平均増配率とサラリーマンの平均昇給額を比較し、資産運用の重要性を再認識した。