2017年の資産運用方針

ウォールストリート・ジャーナルより

明けましておめでとうございます。みつおです。今年もよろしくお願い致します。

昨年は、イギリスのユーロからの離脱やアメリカ大統領選挙など、株式市場において波乱の多い一年でした。

株式投資の格言では「申酉騒ぐ」と言って、申年と酉年は株価の上下が激しく、値動きの荒い年になることが多いそうです。

酉年の今年も、1月のトランプ新大統領誕生に始まり、4月のフランス大統領選挙、8月から始まるドイツ連邦議会選挙やスペインのカタルーニャ州の独立を問う住民投票など、株式市場に影響を与えそうなイベントが控えています。

昨年のように値動きの激しい一年になったとしても、目先の株価の上下に一喜一憂せず、アメリカ株へのインデックス投資を中心に、自分で決定した運用方針を淡々と実行してきたいと思います。

今回は、私がアメリカ株で資産運用を行う理由などについて触れたのち、2017年の資産運用方針を紹介していきたいと思います。


アメリカ株で資産運用を行う理由


株式投資を始めた当時は、株主優待目的で、マクドナルド(バーガー類の無料引換券)、イオン(ラウンジの利用やキャッシュバック)やビックカメラ(商品券)といった日本株を中心に株式を購入していました。

しかし、日本は今後、超高齢化社会、人口減少社会となっていくことから、世界一の経済大国であるアメリカへの投資を検討するようになりました。

現在では、主に以下の理由から、アメリカ株を中心に資産運用を行うことが適切であると考えています。順を追って説明します。

  1. GDPおよび株式時価総額が世界1位であること
  2. 人口増加国であり、他の先進国と比べて人口構成が若いこと
  3. 他の国と比較したアメリカ株のリターンが高いこと
  4. インデックス投資を行えば必要十分であり、運用方法が難しくないこと

GDPおよび株式時価総額が世界一位であること

まず、アメリカのGDPは世界1位で、世界のGDPに占める比率は2015年時点で24.2%となっています。なお、日本は5.9%、2010年に日本を抜いた中国は14.8%です。
そして、株式時価総額に至っては、2016年時点でアメリカだけで世界の53.6%を占めています。
株式時価総額(わたしのインデックスより)

アメリカ株で資産運用を行うことは、日本の企業で言えば、中小企業ではなくトヨタのような倒産の可能性の低い、安全な大企業に投資するようなものだと考えています。

人口増加国であり、他の先進国と比べて人口構成が若いこと

次に、アメリカは移民を受け入れて成長してきた国であり、今後も人口の増加が見込まれ、他の先進国と比べて人口構成が若いという特徴があります。(トランプ大統領の誕生によって移民を排斥する方向に傾くかもしれませんが、自由・寛容であることにプライドを持っている国なので、そういった傾向も一時的なものだと思います。)

なお、下の図はアメリカ(左)、日本(真ん中)、中国(右)の1950年から2100年までの人口の推移ですが、アメリカと異なり、日本だけではなく中国の人口も今後は減少していくと考えられています。


国連事務局:World Population Prospects 2015 Revision
一般的には、労働人口が増加すれば経済も成長すると考えられており、それを示すように、アメリカのGDPは、今後2050年までの平均で2.4%前後の成長を続けるとの予測もあります。
このように、アメリカは今後も安定した経済成長が続くことが予想されます。

他の国と比較したアメリカ株のリターンが高いこと

そして、過去のデータによれば、アメリカ株に投資した場合のリターンは他国株式に投資した場合と比べて、比較的高いことがあげられます。

こちらもシーゲルの著書からの引用ですが、1900年から2003年までの世界16か国の株式の平均実質リターンを比較した場合、アメリカ株のリターンは年平均で約6.5%となっており、これは16か国中4位の成績でした。

ちなみに、アメリカの上位の国は1位から順にスウェーデン、オーストラリア、南アフリカとなっており、日本は11位です。

ジェレミー・シーゲル「株式投資の未来」より

なお、年平均6.5%というと魅力が低いように思う方もいるかもしれませんが、6.5%のリターンで100万円を30年間運用できたとすると、複利計算で30年後には約660万円になります。

インデックス投資を行えば必要十分であり、運用方法が難しくないこと

最後に、運用方法が難しくないことがあります。
アメリカ株での資産運用を検討する前は、外国株式は証券会社での購入手数料が高く、情報入手する手段も限られており、時間差があることから、運用することは難しいのではと考えていました。

しかし、シーゲルやチャールズ・エリスの著書にあるように、個人投資家は基本的にインデックス投資を行えば十分です。

特に、チャールズ・エリスの「敗者のゲーム」では、

①NY証券取引所の売買高の95%は機関投資家によるもので、個人投資家には勝ち目はないこと
②機関投資家の動きの総和が市場全体の動きになることから、機関投資家であってもその7割前後が市場全体の動き(市場平均)に負けていること
③これらを考えると、個人投資家は市場平均と連動するインデックス投資を行うべきであり、それで機関投資家を上回るリターンを得られること

などが述べられており、私はこの考え方に得心しました。

また、アメリカの個別株ではなくインデックス投資であれば、投資信託の場合は購入手数料が無料の運用商品が多数ありますし、ETFの場合は、NISA口座内での購入手数料が無料となる証券会社がいくつか存在します。

このように、インデックス投資を中心に行うのであれば、頻繁に情報を入手する必要もなく、購入手数料も抑えることができます。運用方法が難しいわけではありません。

小括

長々と述べましたが、私は以上のような理由から、アメリカ株へのインデックス投資を中心に資産運用を行っていこうと思っています。


株式100%で運用する理由


資産を運用する際は、資産を債権、REITや金などに分散投資するのが通常ですが、私が余剰資金を債権などを組み合わせずにほぼ株式100%で運用する理由についても述べます。

以下の表を見た場合、株式のリターンが一番高いのなら、それで運用すれば十分ではないかという考えました。ただ、これはおそらく資産があまりない者の考え方なんだろうなと思っています。


資産の配分については、自分の年齢が上がるにつれて、債権等の安定資産の割合を多くしていく運用方法もあります。

しかし私は、前述のチャールズ・エリスの「敗者のゲーム」の中の一文に心惹かれ、その方針は採りませんでした。その文章を紹介します。
高齢者がさらに長く生きていくことはないにしても、相続、贈与財産としての投資そのものはきわめて長期の目的を持ちうる。子供や配偶者や学校などに贈ることで、はるかに長期間の投資は可能であり、投資期間を本人の人生の長さに限定する理由はない。
この一文を読んだ後からは、私だけではなく私以降の世代のことも考えると、一番リターンの大きい株式100%で資産を運用してもいいのではないかと思っています。


2017年の資産運用方針


ここで、やっと2017年の資産運用方針について述べます。基本的には以下のような方針を採ります。上のポートフォリオに従い、この割合を目指してそれぞれの銘柄を購入していこうと思っています。

  • 基本的にシーゲル推奨ポートフォリオに従う
  • ETFを活用する
  • ETFの購入手数料が無料になるNISA口座を活用する
  • インデックス中心のNISA口座とは別に、マンネリ化防止に個別株を少しだけ入れる

米国株部分について

表の上から順に説明すると、米国株部分については、VTIというETFを購入します。
ここで、ETFについて簡単に説明します。
ETFとは、証券取引所に上場し、株価指数などに代表される指標への連動を目指す投資信託で、 「Exchange Traded Funds」の頭文字をとりETFと呼ばれています。 たとえば、ETFの代表的な商品として、「東証株価指数(TOPIX)」に連動するETFがあります。 TOPIXとは、東京証券取引所によって発表される、東証第1部の全銘柄の動きを反映した株価指数のこと。このTOPIXに連動するETFは、TOPIXの値動きとほぼ同じ値動きをするように運用されます。 つまりこのETFを保有することで、TOPIX全体に投資を行っているのとほぼ同じ効果が得られます。(一般社団法人 投資信託協会HPより)
私が購入を考えているVTIとは、アメリカのバンガード社が販売しているETFで、「バンガード・トータル・ストック・マーケット」の頭文字を取ったものです。

VTIはAppleやジョンソン・アンド・ジョンソン、エクソンモービル等の大型株に始まり、アメリカのほぼ全ての銘柄から構成されており、アメリカ株の市場平均と連動した値動きをします。

したがって、VTIを保有することで、実質的に過去の実績で年6.5%のリターンを出したアメリカの株式市場全体に投資を行っていることになります。

非米国株部分について

続いて、非米国株については、米国を除く世界の市場の98%をカバーするETFであるVXUSを購入します。

日本のトヨタ自動車、スイスのネスレなどの株式で構成されています。

高配当戦略部分について

高配当戦略部分については、これも大型株のうちの高配当株を組み合わせたVYMかHDVを購入します。

こちらは、年4.6%程度の高い配当金を出すAT&Tなどの株式で構成されています。

グローバル戦略部分について

グローバル戦略部分については、すでにコカ・コーラやグーグルなどを所有していることから、これで足りるものとします。今後はそれらの株式の割合がポートフォリオの10%~15%になるよう、他の部分の銘柄を購入することにします。

なお、保有銘柄については今後紹介していく予定です。

セクター投資部分について

セクター投資とは、金融業界や情報通信業界など、業界を単位とする投資アプローチをいいます。

セクター投資部分については、生活必需品セクターへの投資を考えています。

生活必需品とは、食品、飲料、日用雑貨といった、それがなくては生活が成り立たない製品をいいます。

生活必需品については、ウォーレン・バフェットがカミソリの替え刃を供給するジレット社について「毎晩、寝るときに25億人のひげが伸びている、そう考えてベッドに入ればとても心地よく眠れるはずです。」と述べたように、売り上げが景気に左右されにくい性質があります。

このような性質もあってか、生活必需品セクターの過去のリターンは、市場平均を上回っています。

生活必需品セクターを扱うETFとしては、VDCがあり、P&Gやフィリップモリス、ウォルマートなどの銘柄から構成されています。

バリュー戦略部分について

バリュー戦略部分については、ウォーレン・バフェットが会長兼CEOを務めるバークシャーハザウェイの購入を検討していますが、変更するかもしれません。

資産運用方針まとめ

VTI、VXUS、VYM(HDV)、VDCといったETFを中心に、NISA枠を利用して毎月10万円程度購入し、シーゲルのポートフォリオの割合に近づけていく予定です。

最後に、個別株については、ダウ10種やダウコア10種、S&P10種やS&Pコア10種を中心に、いくつかの銘柄を選択していきたいと考えています。ダウ10種などについては、今後説明します。


参考にした書籍